リフォーム業界で10年以上働いている現役社員のだいごです。
今回は二重窓で後悔しない方法について解説していきます。
二重窓を導入して後悔するなんて、誰も望まないですよね。
多くの人がリフォームを検討する際、防音効果や断熱性能の向上を求めて二重窓を選択しますが、間違った選び方をすると高額な出費をした割には期待したほどの効果が得られず、後悔することも少なくありません。
そんな後悔を避けるために、この記事では「二重窓」の選び方から設置までのステップ、そして後悔する前に知っておくべき重要なポイントを詳しく解説します。
これらの情報を活用して後悔しない二重窓の設置を行いましょう。
この記事を読んでわかること
- 二重窓の正しい選び方とその基準:予算や自身の必要とする機能を考慮しながら適切な窓を選ぶための情報を得ることができます。
- 二重窓の設置注意点とリスク:二重窓の設置がすべての窓に適用可能でないこと、また設置後のメンテナンスや操作性について理解することができます。
- 適切な施工業者の選び方:複数の業者から見積もりを取り、サービス内容と価格を比較することの重要性を理解し、信頼できる施工業者を選ぶ方法を学びます。
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二重窓とは
二重窓とは一般的に、一つの窓枠内に二つのガラス面を持つ窓のことを指します。
これらのガラス面は通常、特定の距離を保つための間隔保持具によって離され、それによりガラス面の間に空気層が形成されます。
この空気層が二重窓の特性である優れた断熱性・防音性を生み出します。
例えるとサンドイッチのように中に空気を挟んだ窓と考えていただけるとわかりやすいかもしれません。
二重窓を設置することで一般的には室内の温度を一定に保つのを助け、また、外部からの音を防ぐ役割があります。
二重窓の構造
二重窓は、一般的には以下のパーツから成り立っています。
- 外側ガラス:外部からの熱や音を最初に防ぐ役割を果たします。
- 内側ガラス:二重構造の内側を形成し、さらなる熱や音の遮断を行います。
- 間隔保持具:二つのガラス面を一定の距離で保持する役割を果たします。これにより、ガラス面の間に空気層が形成されます。
- シーリング(密封材):二つのガラス面の間の空気を閉じ込め、ガラス面と間隔保持具の間を密封します。
また、二重窓の内部には断熱性・防音性を一層高めるために、特殊なガス(例えばアルゴンガスなど)が充填されることもあります。
「内窓」「二重サッシ」と同義
「内窓」や「二重サッシ」という言葉も二重窓と同じような意味で使われることがあります。
これらはいずれも、元の窓の内側に追加で設ける窓を指す表現で二重窓という言葉とほぼ同義として扱われます。
このように、「内窓」や「二重サッシ」はリフォームや改築の際に耐候性や断熱性を向上させるために利用される手法で、二重窓と同じように外部からの音や熱を遮断する役割を果たします。
二重窓が成り立つ条件
二重窓が成り立つためには特定の構造と材料が必要です。
それは、二つのガラス面、間隔保持具、そしてシーリング(密封材)です。
これらのパーツが一緒になることで二重窓が機能し、その特性である優れた断熱性と防音性を発揮します。
また、適切な施工がなされることも重要です。
誤った設置方法や材質選びは二重窓の性能を損なう可能性があります。
施工業者の選択や適切な材料の選び方などは、後の章で詳しく解説します。
二重窓とペアガラスの違い
「二重窓」、「ペアガラス」は似たような構造を持つため、しばしば混同されることがありますが、実はその特性と役割には大きな違いがあります。
まず、二重窓は先に説明したように、二つのガラス面とその間の空気層、間隔保持具、そしてシーリング(密封材)から成り立つ窓です。
その特性である優れた断熱性と防音性を持っています。
一方、ペアガラスは、二つのガラス面を持ちますが、それらは直接密着または非常に近い距離に配置され、間に空気層は存在しないことが特徴です。
そのため、ペアガラスは二重窓ほどの断熱性や防音性を持ちませんがガラス自体の強度や安全性を高めるという特性があります。
これを理解する一つの方法は二重窓を厚手の冬用コート、ペアガラスを薄手のレインコートに例えることです。
厚手のコート(二重窓)は暖かさを保つ力がありますが、薄手のコート(ペアガラス)は風や雨(物理的衝撃)から身を守る役割があります。
二重窓のメリットとデメリット
二重窓には多くのメリットがありますが、一方でデメリットも存在します。
それぞれの特性を理解し、自分の住宅やライフスタイルに最適な選択をすることが重要です。
メリット1:断熱性能が上がる
二重窓の最大のメリットは、その優れた断熱性能です。
二重窓は2枚のガラスとその間の空気層によって、外部からの熱の移動を大きく抑制します。
つまり、冬は暖房による室内の暖かさを逃がさず、夏は外部の熱を防ぎ室内を涼しく保つことができます。
結果として、冷暖房の効率が向上し、エネルギーコストを節約することが可能になります。
メリット2:防音効果が高まる
また、二重窓は防音効果も大きなメリットの一つです。
二重窓の構造は、窓からの騒音侵入を大きく減少させます。
都市部や交通量の多い道路沿いに住んでいる場合、二重窓は大きな助けとなります。
騒音に悩まされることなく、自宅での静かな時間を保つことができます。
メリット3:結露しにくくなる
二重窓は結露を防ぐ効果もあります。
結露は室内の温度と湿度、そして窓ガラスの表面温度との差により発生しますが、二重窓の内側のガラス面は室内の温度に近くなるため、結露が発生しにくくなります。
結露を防ぐことで、カビやダニの繁殖を抑制し、健康や清潔さを保つことに寄与します。
メリット4:防犯性能が上がる
最後に二重窓は防犯にも効果的です。
2枚のガラスを持つことで、窓ガラスを割っての侵入を難しくします。
このため、二重窓は特に一階や地下の窓、または人目につきにくい窓に設置することで安心して生活することができます。
デメリット1:初期投資が必要
二重窓の最初のデメリットはそのコストです。
二重窓の設置には設置する数と窓の大きさにより費用が掛かります。
ただし、これは長期的に見れば省エネ効果や快適性の向上により、そのコストは相殺される可能性があります。
費用の目安は下記の通りです。
- 腰窓:4~6万円
- 掃き出し窓:8~12万円
デメリット2:施工に手間と時間がかかる
二重窓の設置には施工業者による現地調査・採寸と打合せ、設置工事等の時間が掛かります。
そして、設置には専門的な技術が必要となります。
これは、一部の住宅では窓枠の改造やサッシの取り替えなど、追加の工事を必要とする場合もあるためです。
しかし、これはどんな工事でも同じで一度設置すれば長期的にその恩恵を受けることができます。
デメリット3:メンテナンスが必要
また、二重窓は一般的な窓と比べてメンテナンスが必要となることがあります。
特にガラスとガラスの間に発生する可能性のある結露や、シーリングの劣化など、定期的な点検と必要に応じたメンテナンスが求められます。
デメリット4:開け閉めが面倒
二重窓はその名の通り窓が二つあるため、開け閉めが一重窓に比べて手間がかかることがあります。
特に、通風や清掃のために窓を開けたり閉じたりする際には、二つの窓を操作する必要があります。
これは一日の中で何度も窓を開け閉めすることが多い家庭では、少々面倒に感じるかもしれません。
デメリット5:掃除しにくい
同様に、二重窓は一重窓に比べて掃除がしにくいというデメリットもあります。
二重窓は二枚のガラスの間が狭いため、その間にホコリや虫が入ると掃除が難しくなることがあります。
また、二重窓は内側の窓を取り外して掃除をすることが一般的ですが、これが簡単にできない場合もあります。
注意点:そもそも設置できない場合あり
また、二重窓は一部の建物や窓の形状には設置できない場合があります。
例えば、窓の枠が薄い、窓が特殊な形状をしている、窓が大きすぎるなどの場合、二重窓の設置が困難になることがあります。
また、アパートやマンションのように、建物の所有者の許可が必要な場合もあります。
以上のように、二重窓は多くのメリットを持つ一方で、設置や使用、費用に際しては注意が必要です。
これらのリスクを理解し適切な対処をすることで、二重窓のメリットを最大限に引き出すことができます。
窓・サッシのリフォームに興味がある方はこちらの記事もどうぞ。
二重窓の効果と実際の感想
二重窓での実際の冷暖房の効果は?
二重窓は冷暖房の効果を大幅に高めます。
これは、二重窓が2枚のガラスの間に空気の層を持っているためで、この空気の層が断熱材として働き、外部の温度変化から室内を保護します。
この効果は、冬に暖房を使用しているときに特に感じられます。
二重窓を設置することにより室内の暖かさが逃げにくくなり、その結果、暖房効果がアップします。
また、夏場でも二重窓の効果は発揮されます。
炎天下の暑さから室内を保護し、冷房の効きをよくします。
二重窓でのピアノの防音はどう?
二重窓は音の伝達を効果的に防ぐので、ピアノの演奏など、音が大きな活動でも問題ありません。
二重窓のガラスとガラスの間には空気の層が存在し、この空気の層が音の振動を吸収し、遮断するためです。
これを理解するためには、音がどのように伝播するかを理解することが役立ちます。
音は振動であり、これらの振動は物質(固体、液体、または気体)を通じて伝播します。
しかし、これらの振動は空気の層(二重窓の間の空気)を通ると減衰します。
ただし、完全な防音効果を得るには窓だけでなく、扉や壁、床など、他の建築要素にも注意を払う必要があります。
また、窓枠の隙間などから音が漏れ出す可能性もあるので、窓枠のシーリング状態も確認することが重要です。
二重窓の効果は、実際に体験してみないとなかなか理解しきれない部分もあります。
しかし、様々な利用シーンでの効果や感想を知ることで、二重窓が自分の生活にどのようにフィットするかの参考になるでしょう。
二重窓を選ぶ際のポイント
必要な機能を明確にする
二重窓を選ぶ際の最初のステップは、何を求めているのかを明確にすることです。
二重窓の主な機能は断熱、防音、結露防止などですが、そのすべてを最大限に引き出すことは、予算や物理的な制約により難しい場合があります。
例えば、あなたが主に防音性能を求めているなら、音を吸収する特別なガラスや、ガラスの間隔を広くすることで防音性能を高める二重窓を選ぶことができます。
また、断熱性能を重視するなら、ガラスの間に特殊なガスを封入した二重窓や、断熱性能の高いフレーム材料を選ぶことが考えられます。
最初に自分の優先順位を明確にし、それに基づいて選択することが大切です。
予算を決める
次に、予算を考慮することが重要です。
二重窓はその機能と品質によって価格が大きく変わります。
高品質なガラスやフレーム、特別なガスを用いた製品は、それらを使用しない製品よりも一般的に高価です。
また、窓のサイズや形状、設置の難易度などもコストに影響します。
したがって、予算を決めた上でその範囲内で最適な選択をすることが求められます。
そのためには、複数の業者から見積もりを取り、比較検討することが有効です。
また、費用と機能のバランスを見ながら、必要な機能を犠牲にしない選択をすることが大切です。
二重窓を選ぶ際にはあなたのニーズに最も合った製品を選ぶことが最も重要です。
そのためには、自分が何を求めているのかを明確にしその上で予算を決め、選択肢を絞り込むことが必要となります。
そして、それらの要素を考慮した上で最適な選択をすることが、満足のできるリフォームの成功となるでしょう。
適切な施工業者の選び方
二重窓を設置するには、信頼できる施工業者を選ぶことが大切です。
その際、見積もりの出し方、業者の評判や実績の調査、サービス内容と価格の比較などがポイントとなります。
複数業者に見積もりを出す
二重窓の設置を依頼する業者を選ぶ最初のステップは、複数の業者に見積もりを依頼することです。
これは、各業者が提供するサービスや価格を比較するための基礎となります。
なお、見積もりは基本的に無料で提供されますので、気軽に依頼してみましょう。
業者の評判や実績を調査する
次に、業者の評判や実績を調査することが重要です。
インターネットでの評判チェック、工事経験者からの口コミ、施工実績の写真などをチェックしましょう。
また、業者が適切な資格を持っているか確認することも忘れないようにしましょう。
サービス内容と価格を比較する
最後に、提供されるサービス内容と価格を比較します。
ただし、価格だけで業者を選ぶのではなく、サービス内容や品質も考慮に入れることが大切です。
例えば、アフターサービスが充実している業者や、長期的な保証を提供してくれる業者を選ぶと後々安心できるでしょう。
これらのポイントを踏まえて、最適な施工業者を選ぶことが二重窓設置の成功につながります。
あなたのニーズに最も適した業者を見つけることを忘れないでください。
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リフォーム業者選びでお悩みの方はこちらの記事も参考にしてください。
DIYの二重窓は効果なしって本当?
DIYで二重窓を作るというアイデアは、一見魅力的に思えるかもしれません。
しかし、実際には専門的な技術や知識が必要となります。
その理由は二重窓の効果を最大限に引き出すためには、適切な設置が重要だからです。
二重窓の設置は単に二つの窓を並べるだけではなく、窓間の隙間を適切に設定したり、ガラスの種類を選んだり、窓枠を確実に固定したりするなど、細部にわたる調整が必要です。
これらの手順を間違えると、二重窓の主な機能である断熱性能や防音効果が損なわれ、結果として十分な効果を得られない場合もあります。
そのため、DIYで二重窓を設置することは一般的には推奨されません。
専門業者による設置が、安全で効果的な二重窓を得るための確実な手段と言えるでしょう。
また、二重窓の設置は住宅の構造に大きな影響を与える可能性があるため、建築の専門知識がない場合、間違った設置により建物にダメージを与えるリスクもあります。
以上の理由から、DIYでの二重窓設置は効果がないというのではなく、効果を最大限に引き出すためには専門的な知識と技術が必要ということを理解していただければと思います。
二重窓のおすすめメーカー
二重窓を選ぶ際には、信頼性と性能が確認できるメーカーを選ぶことが重要です。
日本には多数の窓メーカーがありますが、ここではリクシルとYKKapの各社の二重窓製品をピックアップしてみましょう。
リクシルインプラス
リクシルの「インプラス」は、取り付けが簡単な内窓として人気の商品です。
既存の窓に簡単に取り付けることができ、省エネ効果や防音性能を手軽にアップすることが可能です。
さらに、多様なデザインや色から選べるのも魅力の一つです。
リクシルインプラス for Renovation
リクシルの「インプラス for Renovation」は、既存の窓枠に合わせてカスタマイズすることができる内窓です。
ユーザーのライフスタイルや部屋のデザインに合わせて、自由に窓を選ぶことができます。
また、高い断熱性能を持つため、冷暖房効率を大幅に改善できます。
YKKapプラマードU
YKKapの「プラマードU」は、軽量で耐久性に優れた内窓です。
取り付けや取り外しも容易で、メンテナンスもしやすいのが特徴です。
また、高い断熱性能を持つことから、エネルギー効率を改善するための選択肢として推奨されています。
YKKapライトU
YKKapの「ライトU」は、スタイリッシュなデザインと高機能性を兼ね備えた内窓です。
薄型フレームでありながら、高い断熱性と防音性を持つことから、見た目と機能性を両立したいユーザーにおすすめの製品です。
これらの製品は、それぞれ異なる特性と魅力を持っています。
自分のライフスタイルや家の条件、予算に合った製品を選ぶことが大切です。
二重窓選びに迷ったら、専門業者に相談することも一つの手段となります。
まとめ│二重窓・内窓で快適な室内空間を実現
このガイドを通して、二重窓の基本的な概念からメリット、デメリット、具体的な効果、そして選び方や設置に関する注意点、さらにはおすすめのメーカーや施工業者の選び方を解説しました。
内窓、特に二重窓の設置は断熱性、防音性、結露防止などの多大なメリットがありますが、それを適切に活用するためには適切な選択と設置が必要です。
- 二重窓とペアガラスの違いを理解せずに選んでしまう
- 適切なメーカーや製品を選ばない
- DIYでの設置に失敗して効果を得られない
- 経済的な負担を考慮せずに設置してしまう
- 適切な施工業者を選ばない
これらが二重窓設置の際によくある後悔のポイントです。
しかし、今回学んだことを念頭にそれぞれの要素を慎重に検討し、自分のニーズに最適な選択をすることで後悔することなく、快適な室内空間を実現することができます。
Q&A: 二重窓についてよくある質問
皆さんが二重窓について最も疑問に思うことを、具体的にQ&A形式で解説します。
二重窓ってDIY・自作できるの?
二重窓のDIY・自作については可能ですが、その効果は確保できるかどうかが問題となります。
もちろん、市販のキットを使用すれば、誰でも簡単に二重窓を作ることは可能です。
しかし、防音・断熱効果をしっかりと得るためには、窓のサイズにぴったり合わせる、適切なガラスを選ぶ、隙間なく設置するといった専門的な技術が求められます。
そのため、効果を最大限に引き出すためにはプロの施工業者に依頼することをおすすめします。
浴室の窓を二重にできるの?
浴室の窓を二重にすることは可能です。
湿度が高い浴室でも二重窓は結露を抑える効果があります。
しかし、その際には耐湿性・耐水性のある材質を選ぶこと、そして換気のための適切な設計が重要になります。
そのため、専門業者としっかりと打ち合わせを行い、適切な製品と施工を選ぶことが求められます。
施工するのにどれくらい時間がかかる?
二重窓の施工時間は窓の数やサイズ、そして施工業者の手際によりますが、一般的には一つの窓につき1時間程度を見ておくと良いでしょう。
ただし、これは作業時間であり、製品の発注から納品、設置までを含めると数週間を要することもあります。
具体的な日数は施工業者に確認し、計画を立てることが重要です。
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